業務用エアコンの選び方

業務用エアコンの選定を行う時のポイント

建物の用途に応じた能力(馬力)の選定

業務用エアコンを選ぶ際に一番大切な事は、用途、設置スペースにあった能力の機器を選定することです。

建物空間に適した能力のないエアコンを設置してしまうと、冷暖房効率が悪くなったり、光熱費が異常にかかったりします。

また、機器にも負担がかかる為、エアコンの修理や交換に費用が嵩んでしまうという事になりかねません。


設置スペースの確保、適した形状の選択

室外機前面や室内機の下にスペースが十分に確保できていないと、冷暖房効率の低下や動作不良、故障の原因にもなります。

また、室内機の形態によっては設置が不可能な場合もありますので、事前に確認が必要です。


機器の省エネ性の確認

家庭用で広く普及しているインバーターエアコンのように省電力機能を持ったエアコンが、業務用エアコンでも急速に普及していますので、機器選定の際の選択肢の1つに入れてみるのも良いでしょう。

※機器の省エネ性はカタログなどに表記されているAPFで確認する事ができます。

エアコンに必要な能力は業種によって異なります

業務用エアコンに必要な能力(馬力)は、算出基準負荷(W/u)を元に算出します。

これは、同じ床面積でも部屋の使い方によって、必要な冷房能力が異なってくる為です。


≪算出基準負荷≫

一般 事務所115 〜 170W/m2
一般 商店155 〜 230W/m2
喫茶店・美理容院230 〜 290W/m2
食堂230 〜 370W/m2

※夏の最高気温が33℃になるときでも室内を27℃にできることを想定して、1m2当たりに必要な冷房能力から算出しています。

※最近は冷暖房兼用のエアコンが多くなっていますが、必要な暖房能力は、地域によって大きく異なりますし、戸建ての店舗とビルの一部に入る店舗では、当然必要な能力に違いがあります。機種選定に当たっては、こうしたことも考慮する必要があります。


上記の算出基準負荷と部屋の広さからエアコンに必要な能力を導き出すと下表のようになります。

※下表はあくまでも目安であり、環境によっては変わる可能性がございます。


≪用途・広さ毎の能力(馬力)の目安≫

必要な能力一般 事務所一般 商店喫茶店・美理容院食堂
1.5馬力(4.0kw)17 〜 34u13 〜 25u10 〜 17u10 〜 17u
1.8馬力(4.5kw)24 〜 39u18 〜 29u14 〜 19u11 〜 19u
2馬力(5.0kw)27 〜 43u20 〜 32u16 〜 21u13 〜 21u
2.3馬力(5.3kw)30 〜 46u22 〜 34u18 〜 23u14 〜 23u
2.5馬力(6.3kw)32 〜 43u24 〜 40u19 〜 27u15 〜 27u
3馬力(8.0kw)38 〜 69u28 〜 51u22 〜 34u18 〜 34u
4馬力(11.2kw)48 〜 97u35 〜 72u28 〜 48u22 〜 48u
5馬力(14.0kw)66 〜 121u49 〜 90u39 〜 60u31 〜 60u
6馬力(16.0kw)83 〜 139u61 〜 103u49 〜 69u38 〜 69u
8馬力(22.4kw)95 〜 194u70 〜 144u56 〜 97u44 〜 97u
10馬力(28.0kw)132 〜 243u98 〜 180u78 〜 121u61 〜 121u

※業務用エアコンの能力を表すのには一般に「馬力」が使われています

業務用エアコンの形状

業務用エアコンには様々な形状がありますので、部屋の用途やスペースに応じて最適なものを選定する必要があります。


4方向天井埋込カセット形 吹出口が4方向。各社1.5馬力〜6馬力のパネルを統一。950mm×950mmが標準。
天井スペースに余裕がない場所では、パネルサイズが700mm〜760mmのコンパクトサイズの物もある。
2方向天井埋込カセット形 吹出口が2方向。インテリアにマッチする天井材組込パネルも選択できる。
1方向天井埋込カセット形 吹出口が1方向。別途吹出口使用で下がり天井に2方向吹きとして使用可(下吹出し+前吹出し)。
天井ビルトインカセット形 室内機を天井内に設置して本体の吸込部(吸込口)だけが天井から露出。吹出し口を分散して設置でき、L字形やコの字形の店舗など部屋のかたち・インテリアを損なわずに最適な空調ができる。
ビルトインオールダクト形 室内機はすべて天井内に隠れ、本体からフレキシブルダクトやキャンバスダクトでそれぞれ吸込口と吹出口をつなぎ天井に設置するタイプ。高性能フィルターやロングライフフィルターを併用することができる。また自然気化式加湿器の取付も可能。
天井吊形 名の通り方形の室内機が天井から吊下がった格好で設置される。一般に前方の1方向吹出しだが、4方向吹出し(ダイキン)もある。
壁掛形 家庭用ルームエアコンと同等か一回り大きくした形状。手軽な施工性(工事費用が安価)。操作性やサービス性も良い。
床置形 6馬力までは幅が600mm程度と省スペースで設置が可能。壁掛同様施工性・操作性・サービス性が良い。ダクトタイプもある。
厨房用エアコン 天井吊形。汚れ、錆びに強いステンレス外装。使い捨てのオイルミストフィルターによりフィルター掃除が不要。別売のフレキシブルダクト(スポットダクト)を使ったスポット空調も可能。

業務用エアコン取替えのタイミング

エアコンに限らずあらゆる機器は、年数が経つごとに劣化が進み、性能が低下していきます。 その中でも、特にエアコンは構成部品が多く、電気の他に水やガスも扱っているため、早ければ耐用年数(※)の半分ぐらいから(機種や環境によるが約5,6年目くらい)、部分的な経年変化が始まるといわれています。 耐用年数を過ぎたエアコンを使い続けると補修維持の費用も2〜3倍にふくれ上がり、修理部品の入手困難から修理不能になることも少なくありません。
最近の業務用エアコンには、省エネ性能が高く、運用コストを抑えられる機種も沢山ありますので、10年以上ご使用のエアコンは取替えをお勧めします
※エアコンの法的な耐用年数は13年です。